秀句

5月より朝日新聞第一面の「折々のうた」が休みとなった。

今は「けさの鳥」という欄に変わりさまざまな鳥たちが紹介されている。

愛読していた欄だけに残念である。

先日、俳句日暦なる本をめくっていると以下のような句が載っていた。

  「生誕も死も花冷えの寝間ひとつ」

若い世代にはわからぬかもしれないが家庭で死を看取り、家庭で命の誕生を当然のこととしていた世代には、しみじみとした郷愁と哀感を感じさせられた。

言葉のもつ広がりとこんな句を作れる人の感受性に脱帽である。

「花冷え」というロマンティクな響きの候もいつしか過ぎ、若葉燃えいずる候となった。四季折々、詩歌の詠める国土は幸せである。